この記事のまとめ
指導と虐待の境目が曖昧になりやすい
ストレスフルな職場は事故が起きやすい
どんな理由があろうと絶対に虐待は許されない
みなさんおはこんばんにちは!
1児を育てながらエッセンシャルワーカーとしてフルタイムで働く、ワーママのえりんごです♪
静岡県裾野市にある「私立さくら保育園」で、保育士3人が園児に虐待をしていたという事件がいま話題になっています。
静岡県と言えば、9月5日に牧之原市の認定保育園「川崎幼稚園」で3歳の園児が通園バスに取り残され、熱中症で死亡した事件が記憶にあたらしいところ。
正直、また静岡で痛ましい事件が…と思わざるをえません。
ただ、こういう「また」という印象をもたせるような報道をあえてしているという報道側の姿勢もあるので、実際は同じようなことが全国に潜在している(報道されていないだけ)と思います。
今回は、教員免許を所持し、1児の子を育てる私が、この事件について考えたことを書きたいと思います。
名前:えりんご 生息地:日本の真ん中 家族構成:夫、息子、私
アラフォーで1児のママ。大学で教員免許を取得するも、卒業後に専門学校に通いエッセンシャルワーカーに。ポイ活歴10年、クレカ保持枚数10枚以上。学生時代に打ち込んだスポーツの経験を元に栄養やトレーニングについても勉強し、日々の子育てで実践中。
保育士による園児への暴行がニュースに
ニュースの概要
「園児を“虐待”元保育士3人の素顔は 『好印象』証言の一方で…“暴言を聞いた”保護者も 静岡・裾野市」
◆三浦沙知容疑者(30)
泣く園児を撮影し笑う
寝た園児に「ご臨終です」
ブス・デブ・ガングロと暴言
ほほをつねり頭をたたく
倉庫などに閉じ込め
◆小松香織容疑者(38)
泣く園児を撮影し笑う
怒鳴る
ブス・デブ・ガングロと暴言
食事しない園児に「なにやってんの」
足をつかみ宙づり
ほほをつねり頭をたたく
倉庫などに閉じ込め
無理やりズボンをおろす
感染症の疑いある園児の尻を他の園児に触らせる
カッターナイフで脅す
◆服部理江容疑者(39)
ファイルでたたく
https://news.yahoo.co.jp/articles/9d302282f7d6e914f0206bedd5be9a7e4180de1a
教育者としてあるまじき行為です。
子どもが好きでこの仕事をしているのに、どんな神経をしたらこのような非道なことができるのでしょうか。
報道では顔と実名が晒されていますが、園からここまでの情報はまず出しません。
ということは、やはりもともとよく思っていなかった関係者がリークしたと考えるのが筋です。
実際、同僚が内部告発をしようとし、相談された園長が土下座をしてそれを阻止したとも言われています。
【園児虐待】 内部告発を“土下座で止めた” 驚きの事実が明らかに 静岡・裾野市「さくら保育園」
(保護者)
「内部告発しようとした先生が主任にも園長にも言ったが、動かないから市に報告するといったら、園長先生自ら土下座して拡散しないように頼んだのは本当か」
(園長)
「…言いました」
(保護者)
「土下座したかどうか答えてください」
(園長)
「しました」
(保護者)
「じゃあ、隠ぺいしてんじゃんかよ!」
https://news.yahoo.co.jp/articles/6a297402508c7d5fa5f6df0db96effd26ca0e0cb
トップがこの姿勢では、とてもまともな保育が行われているとは思えなくなっても不思議ではありません。
一方で、そんな状況から転園を考えている保護者がいるようですが、お子さん自身が「転園したくない」と訴えているという、胸の痛いニュースも。
「先生とのお別れはいや」園児受け入れ再開も転園相談相次ぐ…逮捕の元保育士「コロナ禍で業務量増でストレスが…」=静岡・保育士園児虐待事件
さらに、新年度の入園希望者40人が入園辞退も。
「子どもを預けるのは自分の魂を預けるのと同じ」“虐待”発覚で40人が来年度の入園希望取り下げ=静岡・保育士園児虐待事件
静岡県裾野市のさくら保育園で園児に虐待をしたとして、当時の女性保育士3人が逮捕された事件を受け、さくら保育園を含む系列の4つの保育施設に2023年度の入園を希望していた子どものうち、40人が希望を取り下げたことが分かりました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/27dcdc58ee4d62319e7d715fff1324d89739ada4
次から次へと新しいことが出てくるようで、この事件のまとめを作るのも大変なくらいです。
この事件は一体どこに着地するのでしょうか。
なお、この3人の保育士はすでに退職済みで、これまで開かれた会見には一度も参加せず、謝罪の手紙をと促されても全員拒否したそうです。
ネットではかなり批判的な声が寄せられていますが、そちらは割愛します。
30代は保育園・幼稚園ではベテラン
今回の騒動を引き起こしたのは、三浦沙知容疑者(30)、小松香織容疑者(38)、服部理江容疑者(39)の3人です。
みな30代と、一般企業で言えば三浦容疑者はようやく若手から脱却、小松・服部両容疑者は中堅として活躍を期待されている頃です。
しかし、幼稚園・保育園の中では、三十代といえばもはや主任級の仕事も任せられるような立ち位置で、園によってはベテランと認知されているかもしれません。
厚労省が出している「保育の現場・職業の魅力向上検討会(第5回) 参考資料1 令和2年8月24日 保育士の現状と主な取組」によると、
保育士の経験年数、採用・離職の状況
○ 経験年数は、経験年数が低い層の保育士が多く、8年未満の保育士が約半分。
保育施設の性別・年齢層別職員構成割合(平均)
○ 職員の95.8%が女性で、全体の施設の54.8%が女性職員のみの施設となっている。
○ 職員の約3分の1(32.9%)が30歳未満である一方、70歳以上の職員も一定数(0.7%)勤務している。
https://www.mhlw.go.jp/content/11907000/000661531.pdf
とされている通り、なんと全職員の1/3が30歳未満であるとされています。
保育士を目指す人は短大卒が多く、四大卒よりも早く社会人として働き始めます。
詳しくは後述しますが、待遇は決して良好とはいえず、さらに激務でもあるため、結婚・妊娠などのライフステージの変化に伴って退職に至るケースは多いです。
息子を預けている保育園に行ってもほとんどが30歳に満たない(と見える)人ばかりで、40歳代以上になれば大ベテランの風格すら感じるほどです。
それくらい、保育園・幼稚園の職員は年齢層が若く、30歳代の職員の影響力が小さくないことを表しています。
「指導」と言われれば口出しがしにくい風潮
今回の件が起こった原因は様々にありますが、ひとえに「『指導』と言われれば口出しがしにくい風潮」があります。
今回の件は内部告発によって明らかになりましたが、このことから分かるのは「日頃の指導=虐待をおかしいと思っている職員がいたが、それを直接止めることができなかった」ということ。
しかし、保育に関する専門的なことを学び、経験豊富な職員が周りにいるのであれば、「先生、それは虐待ですよ」と言えたと思うのが普通です。
しかし、そこに教育現場の難しさがあります。
それは、「指導の経緯が視覚化できない」点、また「お互いの関係性を推し量ることが難しい」という点です。
指導の経緯が視覚化できない
一般的に「指導」には予め緻密に作られた「計画」があります。
毎日なにをやるか、来週は、来月は、今年は…と、たくさんの会議を経てその計画が作成されます。
保育園でも「保育計画」が作られ、それに沿って日々が動いています。
先生方は真面目なので、目の前の子どもに対して行われている物事には「その先生の中に計画された指導があるのだろう」と無意識のうちに考えます。
今回の虐待の件に関しても、「そこにいたるまでの経緯があるはずだ」「この行為の後に計画があるはずだ」と考えてしまったのかもしれません。
ある意味、「正常性バイアス」が働いているとも考えられます。
※正常性バイアス
正常性バイアスは、異常なことが起こった時に「大したことじゃない」と落ち着こうとする心の安定機能のようなもの。 日常生活では、不安や心配を減らす役割があります。 しかし、緊急事態では逃げ遅れなど、危険に巻き込まれる原因にもなります。
https://www.jrc.or.jp/about/publication/news/20210901_020612.html
おそらく容疑者たちも、最初は「やりすぎたかも」と思ったかもしれません。
しかし誰からも注意されなければ「許された」「間違っていない」と勘違いを重ね、こうして見逃されてきた「異常なこと」が日常化され、その病巣は広がっていきます。
指導と虐待の境目は
女王様になれてしまう
小学校などでよく言われることがあります。
それが、「学級王国」。
担任の先生が王様として君臨し、その絶対的なルールによりクラスが回っている状態です。
そこは「学年内・学校内の統一されたルール」も機能せず、ローカルルールだけで統制されている恐ろしい空間です。
担任の先生がほぼすべての教育に関わっているからこそ起こりやすいことで、特にルールの逸脱に関しては大きな問題を生みます。
保育園では、国が決めた先生の配置数に関する決まりがあります。
月齢 | 保育士:子ども |
---|---|
0歳児 | 1:3 |
1歳児・2歳児 | 1:6 |
3歳児 | 1:20 |
4歳児以上 | 1:30 |
今回は1歳児クラスでおきたことなので、規定どおりであれば保育士1人に対し6人の子どもがいた計算になります。
6人いた先生の中の3人が虐待を受容する立場にあったとすれば、年長者2人が振るっていた暴力に対する違和感もその中に埋もれていったのではないでしょうか。
あながち、クラスの中の女王様として君臨し、その指導によって言うことを聞いた実績を残し、悦に入っていたのかもしれません。
支配欲、達成感、そして自己防衛
こういう先生が強権を振りかざす構図では、自然と支配欲が生まれ、子どもたちを思い通りにすることにある種の気持ちよさを感じてきます。
そして、虐待によって目の前の子どもの行動が変われば達成感を覚え、また自己有用感(自分は必要とされている人間だと自覚すること)も生まれていたかもしれません。
しかし、保育の道を歩むものとして指導=虐待への違和感はきっと持ち続けていたと信じたいです。
しかしそれすらも、「私は間違っていない」と思い込む自己防衛本能が働き、また同僚にその同意を求めて(もしくは反論がないことから結果として)認められたことで、その精神的な不安定さを解消していたのでしょう。
狭い世界で病は感染する
上述の厚労省の調査には、このような結果も載っています。
保育施設の性別・年齢層別職員構成割合(平均)
○ 職員の95.8%が女性で、全体の施設の54.8%が女性職員のみの施設となっている。
https://www.mhlw.go.jp/content/11907000/000661531.pdf
保育の世界は圧倒的な「女社会」です。
息子が通っている園でも、非常勤職員を入れて200人以上の職員が関わっているとHPに書かれていますが、私が目にしたことのある男性職員は4歳児クラスの男性1人だけ。
逆の性別構成(男が圧倒的に多い)の団体に対しては「男社会」と批判され、女性を増やす機運や取り組みが広がっていますが、問題点としてはその「世界の狭さ」。
性別で輪切りにするのはよくないこととは分かりつつ、やはり男社会では「男性特有の価値観だけで物事が決まる」ことが問題とされます。
ということはもちろん「女社会」でも同様のことが起き、その世界観は狭くなりがち。
しかも子どもの年令によって「担任」が決められることでその社会はより狭まり、本当に少ない人数の中で固定化された世界観で保育が進むことになります。
現場レベルの対応に関してはその小さな社会に決定権が与えられるため、たとえば今回の虐待に関しても「これは教育の一環だ」という認識が広まり、見逃されがちになります。
このようなことが起きないように複数の職員を配置しますが、そのうちの3人が同じ価値観なら、そのストップ機構も働かなかったかもしれません。
内部告発を土下座で止めた園長
【園児虐待】 内部告発を“土下座で止めた” 驚きの事実が明らかに 静岡・裾野市「さくら保育園」
内部告発を土下座で止めようとした園長の話は前述しましたが、これも酷い話です。
ただ、直前の9月に同じ県内で園児がバスに取り残され亡くなった件で、当時の園長は更迭されているので、完全に自らの保身に走ったと見て間違いないでしょう。
園長にだって生活があるので分からなくはないですが、そこは教育者としての矜持を示してほしかったですし、社会人として当たり前の姿勢で臨んでほしかったです。
ストレスフルな職場環境
理屈の通じない幼児の保育・教育
育児をしているとわかりますが、幼い子どもたちの「理屈の通じなさ」は本当に腹の立つことがあります。
目の前で約束をしたことも、「約束ね」→「うん」の直後に破られます。
「こっちにおいで」 → 来ません 息子「こっちきてー」 → 「ちょっと待ってて」 → 息子激怒 |
こんなこと日常茶飯事です。
その「理不尽大王・女王」たちをいっぺんに面倒を見ているなんて、私には考えられないほどストレスフルな職場です。
子ども好きの私が1対1で面倒をみるのも大変なのに…本当に保育士・幼稚園教諭のみなさんは尊敬していますし、尊敬されるべき職業だと思います。
コロナ禍で業務量が増大したことも背景に
「先生とのお別れはいや」園児受け入れ再開も転園相談相次ぐ…逮捕の元保育士「コロナ禍で業務量増でストレスが…」=静岡・保育士園児虐待事件
園児の頭を殴った疑いで逮捕された元保育士(39)と接見した弁護士によりますと、新型コロナの影響で気を遣うことや、業務量が増えたことでストレスを感じていたと話していることが分かりました。
暴行容疑については、園児の検温をする際、園児が遊具に上ろうとして危険だったので、体温を記録するためのバインダーで叩いてしまったと説明しているということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/175ff969e91cd0d79e44414b0b56b53ae6c7e10e
正直、このコロナ禍で教育現場は疲弊しています。
体調管理は以前よりも厳しくなり、手洗いや消毒を教師本人だけではなく子どもにもさせなければいけません。
国の対応もコロコロ代わり、幼児のマスクは必要ない→幼児にマスクをさせろ→やっぱり幼児のマスクは必要ないと変遷したのは記憶に新しいところ。
飲食店でも消毒等はかなりの負担になっていますが、教育現場ではコロナが発生すれば疫学的調査も以前ほどではないにせよ必要がありますし、最悪クラス閉鎖や休園になれば多くの共働き家庭に負担をかけてしまいます。
コロナ1年目はそれにより仕事を辞めたなんていうニュースもありました。
そういった「社会的なプレッシャー」をかけられながらも園を開けなければいけない負担感は、かなりのものでしょう。
余談ですが、知人の中学校教員はコロナ1年目にこんなことを言っていました。
「子どもたちは分散登校で感染リスクを減らしていたが、教員はフルタイムで感染リスクは減っていない。急行になっても出勤だし、検査キットももらえず、そもそも体調不良の通院ごときで休める雰囲気にない。教員の命は一切守られていない。自分や自分の家族の命を犠牲にしてまで生徒の学びを保証しているこの感覚に、もうこの仕事への未練が断ち切られた気がする。」
この人はまだ辞めていませんが、次の仕事を探すため、少ない空き時間を利用し就活を始めています。
日々多くのものに追われている先生たち
学校には、法により決められた「こんなことを体系的に指導しなさい」というものがあります。
たとえば小中高校なら「学習指導要領」、幼稚園なら「幼稚園教育要領」です。
保育園にも似たようなものがあり、それを「保育所保育指針」といいます。
ただ人を集めて適当に遊ばせておけばいい、というわけではないのです。
先生方は日々体系化されたこれらの遂行にあたっています。
それに加え、指針に書かれていない「やるべきこと」は無限にありますし、保護者との連絡や関係づくり、また上述のようなコロナ対応など、毎年、毎月、毎日、毎時間なにかに追われながら仕事をしています。
自分でやることを調整できるようなフレキシブルな感じはなく、毎日が良くも悪くもルーティーンワークの中で過ぎていきます。
やはりそこにはストレスがかかりますし、女性ですから女性特有の時期にはイライラや体調不良もあります。
しかしやるべきことと目の前の子どもは待ってくれませんから、やるしかありません。
日々多くのものに追われている先生たちの心労・苦労は察するに余りあります。
だからといって体罰が正当化されるものではありませんが。
慢性的な人手不足
賃上げ3%でお茶を濁す政府
保育の世界に限らず、教育の世界は総じて人手不足です。
そりゃそうです。
滅私奉公、家族の命や人生よりも他人の命や人生を優先せねばならず、責任は重大で、しかし給料は高くも安くもない。
頑張っても成果報酬はないし、頑張らなくても減俸もない。
公立小中学校に至っては残業代も発生しません。
そこで政府は、保育園や幼稚園の慢性的な人手不足を解消するために手を打ちます。
それが、「3%の賃上げ」。
保育士や幼稚園教諭の3%賃上げ、10月以降も継続…公定価格引き上げ
保育士らの賃上げは、岸田首相が昨秋の自民党総裁選で掲げた肝いり政策の一つ。今年2月から9月分までは、3%程度の賃上げを図るため、2021年度補正予算に必要な経費を計上していた。
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20220707-OYT1T50338/
月額9000円の賃上げ!!
3%で9000円ということは、逆算すれば平均賃金は30万ほどということです。
朝から晩まで子どもの命を守り命を育む保育園・幼稚園教諭の平均賃金を高いとみるか安いとみるかも議論の余地がありますが、それよりも「時限の賃上げが9000円」という驚き。
「よし、9000円上がったから頑張るぞ!」
「よし、9000円上がったから保育士/幼稚園教諭になるぞ!」
となるでしょうか。
しかも、このニュースには裏がありました。
9000円を期待したら500円…政府肝いりの保育士処遇改善対策 現場の実態に合わず
処遇改善は非正規職員も対象。薩摩川内市の保育所は非正規保育士の勤務時間などを考慮し、平均5000円を支給した。「地方は非正規で働く人が多く、待遇も厳しい。それだけに励みになれば」と園長。
しかし、県内でパートで働く30代非正規保育士の賃上げは月500円だった。「ショックを受けた。資格を持ち、正職員と同様にバリバリ働いているのに」。
https://news.yahoo.co.jp/articles/d95068aa0102f4bd5871cd7efd9e6c75def720f3
結局は現場にその運用を任されているので、様々な理由からきちんと支給されていないという例もあります。
ただ、記事の中にある通り「9000円という額が独り歩きしている」感は否めません。
あくまで「平均に対する額が9000円程度」ということで、「全員一律9000円のベースアップではない」ということ。
つまり、9000円以上もらっている人もいるということです。
また、様々な理由をこじつけて私腹を肥やすトップがいたり、園の運営資金や赤字補てんに回していないとも言い切れなかったりします。
これも記事の中で触れられていますが、この「3%」は国が規定した人員数に対するものなので、人手が足りなくてそれ以上に配置している園では、その人も含めて支給しなければなりません。
報道側の責任もあると思いますが、制度設計の甘さも否定できません。
保育士不足、ついにデモまで
「子どもたちにもう1人保育士を!」広がる運動 保育の安全面に不安、増やしたいのに国の配置基準が障壁に
一方、年中さんの、4歳児クラス。
基準では子ども30人に対し保育士1人ですが、園では23人を保育士と補助の職員の2人で見ています。
いまの基準では、子どもの安全面にも不安があります。
散歩は、季節を感じたり、体を動かしたり、子どもの発達にとって大事な活動のひとつ。ただ――
「車通りが多い所なのでとにかく車だけには気を付けて。そこは本当に気を付けてやっています。30人を1人でお散歩なんて絶対無理だと思う」(保育園の職員)
https://news.yahoo.co.jp/articles/a35ba7f48072df791fae2ce996689f39e98da9fc
>「30人で1人でお散歩なんて絶対に無理」
とても当たり前のことを主張されています。
ちなみに前述の中学校教員に聞いたところ、
「修学旅行で新幹線からバスに移動する際には、40人弱の生徒を教師2人で引率する。
前後を教師で挟んで、学級委員も前と真ん中に配置する。」
だそうです。
中学校3年生でも教員が2人つくのに、4歳には国の基準で1人だそうです。
いかに無理なことを現場に強いているのかが分かります。
どんな理由があっても虐待は許されない
しかし、いかにどんな理由があったとしても、虐待は絶対に許されるべきことではありません。
保育に携わる人々の苦労やストレスはよく分かりますし、取り巻く環境の複雑化や課せられた責任も理解できます。
しかし、それと虐待は関連しません。
別問題です。
今回の3人には自身の犯した罪をしっかりと受け止め、猛省してもらいたいです。
しかし、会見にも現れず謝罪の手紙すら拒否した3人にそれを求めるのは難しいかもしれません。
最初から、保育には向かない人だったのかもしれないとまで思わされる、今回の顛末でした。
この記事のまとめ
この記事のまとめ
指導と虐待の境目が曖昧になりやすい
ストレスフルな職場は事故が起きやすい
どんな理由があろうと絶対に虐待は許されない
いかがでしたか?
今回起きた事件をもとに、保育を取り巻く環境についてもお話しさせていただきました。
教育という仕事に一瞬でも関わった身として、今回の件は見過ごすことができない事件です。
世の中から虐待が根絶され、子どもたちが健やかに、安心して成長できる社会に立ってくれることを願っていやみません。
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それではまた次の記事でお会いしましょう。
えりんごでした♪
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